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肱川あらし

 先週の報道ステーションで「肱川あらし」というのを知った。
 ↓『ウィキペディア』肱川あらし
肱川あらし(ひじかわあらし)とは、初冬の朝、大洲盆地で発生した霧が肱川を下り、白い霧を伴った冷たい強風が河口を吹き抜ける現象。愛媛県大洲市で観察される。

 肱川の両岸が山で、それが河口付近まで続いているため、冷たい空気が拡散されにくく、霧が発生し続けるのだろう。

 海風(かいふう)。
 太陽の光が物質に照射されることで熱が発生するが、海よりも陸地のほうが暖まりやすい。
 陸地が暖まると、空気が熱によって膨張する。
 空気の密度が低くなる。
 空気の密度が高い海側から、空気の密度が低い陸地側に風が吹くのが海風。
 天気予報で高気圧から低気圧に風が吹くと説明するのと同じ。
 暖かい部屋に冷たい風が入ってくるのと同じ現象。

 日中、海から大洲盆地に水蒸気を多く含んだ海風が流れ込む。
 で、夜は、海に比べて陸地の温度が下がりやすい。
 大洲盆地の気温が下がると、空気中の水蒸気が冷やされ霧(盆地霧)が発生する。

 陸地の気温が一番低くなる朝、海はまだ比較的暖かく、そこに日光が照射される。
 海風とは逆に、今度は海側の空気の密度が低く、陸地側の空気の密度が高いことから、陸地から海に向かって陸風(りくふう)が吹く。

 この陸風に乗って大洲盆地の霧が海まで移動するのが「肱川あらし」。
 霧は肱川に沿って移動するが、この肱川から出る水蒸気が大洲盆地からの冷気によって冷やされ、新たな霧(蒸気霧)が発生することで、この現象が持続する。

 さて、報道ステーションで見た「肱川あらし」は、「かなり風が強いな」と思って。
 「肱川あらし」は気象庁の予報用語でいう「強い風」になることもあるらしい。
 風に向かって歩けなくなり、転倒する人も出てくるレベル。
 で、私の持論である「霧は風を発生させる」。
 ただの陸風では、そこまで強い風にはならないだろう。

 空気中の水蒸気が冷やされて霧になるとき、凝結熱が発生する。
 気体(水蒸気)が液体(霧)になると空気が暖められる(気化熱はこれの反対で水が気体になるとき冷やされる)。
 空気が暖められると膨張し、空気の密度は低くなる。
 風は密度の高いほうから低いほうに流れる。
 陸風や海風がまさにこれであり、これと同じ原理で、霧が発生したときの凝結熱によって空気が暖められ、風を発生させる。
 「肱川あらし」は、陸風に蒸気霧の凝結熱による風がプラスされるから強風になる。
 というのが私の説なんですが。

 でも、空気が暖められると、
 1)暖かい空気は上昇する。
 2)暖かい空気は膨張する。

 という2つの事実があって。
 私の説は2)に基づいているが、主流は1)に基づくもの。
 暖められた空気は上昇するから低気圧になり、そこに高気圧からの空気が流れ込む。
 この「循環説」が邪魔。

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コメント

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あ~

私も朝の番組で「肱川あらし」見ました!
すごい幻想的で…
本物見てみたいです。そして、あの中に入ったら
どうなるのかな…なんて考えちゃいました☆

Re: あ~

風が強くならないうちは気持ちよさそうですよね。
でもあれ、発生するのが朝の7時とか8時とか。
旅行で行って早起きするのもなんか。
と思ったり。